ミニチュアライトの世界(照明教室-配線パーツの種類と選定)
T 配線パーツの種類と選定のポイント
[1] ACアダプター
の役割
ACアダプターには様々な種類がありますから、自分で購入するときは、目的に合った適切なものを選ぶ必要があります。最も重要な要素は、電圧と容量です。また、見落としがちですが、端子の種類や極性についても知っておいた方がいいでしょう。不適切なものを買って困る場合があります。ACアダプターの表示を見て種類を確認できるようにしておきましょう。
選定のポイント
(T)電圧
入力電圧については、日本国内で売られているものなら100V用だと考えてよいでしょう。右上写真は、当工房で販売している12V1A用のACアダプターで、I/P100-120V、50または60Hzと表示されています。
出力電圧は最も重要な要素なのでよく確認して下さい。右上写真では、O/P:DC12V、つまり出力:直流12Vとなっています。
なお、DCは直流を表す記号(Direct Currentの略)で、ACは交流を表す記号で(Alternate Current の略)です。
右下写真はヨーロッパで売られているACアダプターの例です。入力電圧(PRIと表示)は230Vとなっていて、日本では使えません。また出力電圧も3Vですから12V用としては使えません。
選定のポイント
(U)容量
何個まで電球を
つけられるかは
アダプターの容量
で決まります
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1つのACアダプターで何個まで電球をつけられるか、どうすればわかるのでしょうか?それは ACアダプターの容量 ÷ 電球1個あたりの使用電流 で計算します。
容量1A(=1000mA)のACアダプターで国産麦球(品番QT-5511、使用電流60ミリアンペア)をつけるとすると、 1000 ÷ 60 ≒ 16 ですから、16個までつけられるということがわかります。
ただし能力一杯の負担をかけるとACアダプターの寿命を縮めるので、容量の80%ぐらいにとどめておく方がよいでしょう。下表を参考にして、つけたい電球数にあった、余力のあるACアダプターを選ぶようにしてください。
つけられる電球数 (全て使用電流60mAの麦球を点けるとした場合) | ||
ACアダプターの 容量(定格電流) | つけられる 電球の数 (最大) | 余裕をみた場合の 電球の数 (最大数の80%) |
300mA | 5 | 4 |
500mA | 8 | 6 |
1A(1000mA) | 16 | 13 |
2A(2000mA) | 33 | 26 |
左画像のACアダプターの場合は容量(OUTPUT)が300mAとなっていますから、麦球5個(余裕をみた場合は4個)しかつけられません。
容量を超える電球をつけると、通常は内蔵ヒューズが切れるようになっていますが、ACアダプターによっては触れないぐらい熱くなって、こわれたり火が出たりすることがあります。
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選定のポイント
(V)端子の形状
日本国内で販売されている12V用のACアダプターの多くは2.1mmのDCプラグという端子(右上写真の左側)がついていて、2.1mmのDCジャックという端子(同写真の右側)と簡単に接続できるようになっています。しかし、まれにこの端子以外のものがあるので注意しましょう。当工房で販売しているACアダプターは全て2.1mmのDCプラグ、簡易ターミナルには2.1mmのDCジャックがついています。
USA製のACア ダプターには、このような接続端子がなく、ターミナルのコードを直接ネジ留めするようになっているものがあります(右下写真)。
選定のポイント
(W)安定化回路
安定化回路が内蔵されているかどうか見分ける方法ですが、古いタイプのACアダプター(石のようにズッシリ重いもの)の場合は簡単です。内蔵されているものには画像のような表示があり、内蔵されていないものには何も表示がありません。
しかし、現在市販されているACアダプターのほとんどは、従来のものに比べてずっと小型軽量になっ� ��います。これはスイッチング電源と呼ばれるタイプのもので、内部の機構が全く違
い電子回路で電圧をコントロールしています。スイッチング電源には「安定化回路」という文言の表示はありませんが、従来の安定化回路よりも優れた安定化電源です。当サイトでは便宜上安定化回路内蔵型と呼んでいます。
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選定のポイント
(X)極性
ACアダプターに上写真のような表示(S/N:0844という記号の下の図)があります。これはDCプラグを模した図で、このACアダプターについているDCプラグの中心(中央の●)が+極、外側が−極になることを示しています。このようにDCプラグの中心が+極になるものをセンタープラスといいます。逆に中心が−極になるものはセンターマイナスといいます。
選定のポイント
(Y)直流と交流
直流の場合+極と−極はずっと変わりませんが、交流では、+極と−極が一秒間に100〜120回入れ替わります。(W)極性のところで説明したように、麦球やネジ球を点けるだけなら交流でも問題はありません。しかし、LEDのように極性を選ぶものは、交流ではうまく点かないことになります(ただし、ブリッジダイオードなどをつければ点くようになります)。
上写真のアダプターの場合 OUTPUT: 12VAC という表示の「AC」が、交流を出すことを示しています。
選定のポイント
(番外)危険なもの
まず、コードがついていませんから、入力側(100V用)のコードも出力側のコードも自分でハンダ付けしなければなりません。ハンダ付け自体はそんなに難しくないとしても、入力側も出力側も正しい位置にハンダ付けしないと、事故につながります。
また、このトランスはプラスチックなどでカバーされておらず、100Vの通電部分がむき出しになっています。使用中に感電する恐れがありますし、100V部分がショートすることがあります(その場合は家庭のブレーカーが落ちます)。
さらに、このトランスには保護ヒューズが内蔵されていません。容量を超える電球をつけたときに過熱して事故の原因となる可能性があります。このタイプのトランスは使わない方がいいと思います。
以外の電源装置
これは本格的な直流安定化電源で、容量も100A以上とれるものまであります。しかし、ACアダプターとは違ってコンセントに差し込むコードも、ターミナル側につなぐDCプラグもついていませんので、自分で取り付ける必要があります。ただし、ハンダ付けは必要なく、ネジ留めするようになっています。
十分な配線経験のある方が容量4A超のシステムを自作されるときの電源としてお使いください。
しているアダプター
12V用には容量1A、2A及び4Aのものがあります。3V用は容量2Aです。全て安定化回路内蔵型で端子は2.1ミリのDCプラグです。
また、極性は全てセンタープラスで、これらのACアダプターを当工房の簡易ターミナルにつないだときは、赤いレバーの差込み穴がプラス側となるようにしてあります。
自分の家にあるその他のACアダプターを見て、表示内容を確認してみましょう。上記の条件を満たしているか、満たしていないとすれば何なのか考えてみましょう。
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